短編
□風邪引き
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ここは七人隊の砦。
蛮骨
「ぶへぇっくっしょーい!!あ゛ぁ、ちくしょう!!」
睡骨
「大兄貴?風邪ですか?風邪なら布団に入って休まないと」
睡骨と縁側に座りながら、外を眺めてる蛮骨。しかしあまり元気がない。
蛮骨
「くそー調子狂うぜ…」
睡骨
「ほらほら…そんなにえらいのなら早く布団に入りなさい。風邪が酷くなりますよ」
そう言って蛮骨の背中を強引に押しながら、部屋に入れた睡骨。
睡骨
「しばらくは安静が絶対ですよ。今町へ行って薬を買ってきますから少し待っててください」
そして睡骨は砦を後にした。
睡骨が行った後、蛮骨は布団の中でじっとしていた。
蛮骨
「あー…、睡骨…早く帰ってきやがれ…」
普段はほとんどじっとしていることがない蛮骨だったが、こういう時に限っては本当に大人しい。
蛮骨
「あ゛ぁー俺らしくねぇ!こんなとこでじっとしてるなんてしょうにあわねぇ!!」
と一人でうなっている蛮骨だったが、しばらくすると眠ってしまった。
しかし…
蛮骨
「う゛ー…」
起きて早々唸る蛮骨。
蛮骨
「くそ…体が熱くなってきやがった…それになんか頭も痛ぇ…」
さらに眠る前までは感じなかった悪寒まで感じるようになり、蛮骨は布団を頭までかぶった。
顔だけを布団から出すと、辺りをキョロキョロと見回す。
すると、
睡骨
「ただいまー、大兄貴ー今帰りましたよ〜」
ようやく睡骨が帰ってきた。
その声を聞きつけると、蛮骨は寒さをこらえて起き上がった。
睡骨
「あーもう、ちゃんと布団に入ってないと駄目じゃないですか」
蛮骨
「うっせーよ。お前も帰ってくるの遅ぇんだよ睡骨」
睡骨
「あぁ、すみません。ちょっと買うのに時間が掛かってしまいました」