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□酔っぱらい眼鏡くん
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受話器に電話を置き先ほどの寺島の言葉を思い出す。
“今から家に行きますから”
………うーん、どうなんだろう?
「とりあえず、お水でも用意してようかな、」
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ピンポーン
雑誌を読んでいた下野はパタパタと玄関に向かう。
鍵を開けドアを開けたとたんに思いっきり抱きつかれた。
いや、全体重で乗ってきました。
「し〜も〜のさん!!逢いたかった〜〜♪」
「て、らしまく、!重いっ」
それでもネコのようにじゃれてくる寺島はさらさら離れる気はないらしい。
下野の首元に顔を埋めちゅっとキスをする。
「ひゃっ!寺島くんっ!?」
「下野さん甘い匂いがする…おいしそう」
て、寺島くん、相当酔ってる!!!??
どうしよう!
ふと顔を上げたら頬を赤く染めた寺島くんと目が合って、
恥ずかしさで逸らそうとすると彼の手が僕の頬に添えられる。
ど、どうしたんだろ僕、相手寺島くんなのに何でこんなにドキドキしてっ…!
「下野さん…好き、…愛してます」
え……?
「これだけは酔った勢いとかじゃ、ない、から…」
寺島くんはそれだけ言うと僕に体を預け眠ってしまった。
よかった寺島くん寝てて……。
僕今自分でも分かるくらい顔真っ赤だよね。
玄関の前で倒れ込まれ告白までされて嬉しいと感じた僕はおかしいのかな…?
酔っぱらい眼鏡くん
君が起きた時に
かける最初の言葉に
“僕も好きだよ”
って言ったら
どういう反応してくれるかな?