Request

□幸せの時間
1ページ/2ページ






太陽の様に僕を照らしてくれて母親の様に僕を包んでくれる。







その人の名前は下野紘さん。





仕事の先輩であり僕の恋人でもある人。
ちょっと恥ずかしがり屋でかわいい紘さん。











だけどね何で貴方は…。









「ああ〜〜!!!!もう、何でそんなにいろんな人から好かれるんですか貴方は!!」
「へ?ど、どうしたの、梶くん?」




同じ日にオフだった僕らは今紘さんの部屋でのんびりとしていた。

その時丁度紘さんの携帯が鳴る。




……一回だけなら何も言わない。









「何でそんな何分ごとに携帯が鳴るんですか!!?」










さっきから鳴りやまない携帯。
メールがいろんな人から数分ごとに届いている。






「うーん、みんな休憩中なのかな?あ、でも潤さん今からCDの収録って…」





ふとでた名前に僕はまた顔を顰めた。








「……また福山さん?」
「へ?」





まぬけな声を出しながら僕の顔を見る紘さん。



そして途端に笑いだす。






こっちは真剣なのに…!






「何で笑うんですか!僕は怒って、」
「ふふ、ごめんね?くすくす、だって梶くん潤さんにヤキモチ妬いてるみたいだから」




嬉しい、そう言って僕に抱きつく紘さん。

ああもう!鈍いくせにこんなかわいいことばっかり言って!!






抱きついてきた体に手をまわす。






「紘さん、」
「なーに、梶くん?」
「ヤキモチ妬きなんですよ僕。だからあんまり僕にやかせる様な事させないでくださいね?」






目頭にキスを落とす。



ただそれだけだというのに赤く染まった頬。

ホントにかわいい人…。
小さくクスリと笑うと彼の耳元で囁いてみた。







「二人っきりの時は名前で呼んで?」
「っ、…ゆ、裕貴くん…」







真っ赤になって名前を呼ぶ紘。


名前一つ呼ぶだけなのに初々しい反応が言葉に出来ないくらい愛おしい。
強く強く抱きしめた。






愛しい彼は僕の太陽だから、





誰にも渡さないよ?










(愛しい人と過ごせる時間。)
(幸せを感じるのは君が隣りにいるからだよ?)

次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ