Clap置き場

□Trick or Treat
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え、えっと…。




ほんのりと肌寒い体温に手を擦る。
そんな中温かいスタジオに入ると一斉にこちらを見る今日の共演者さんたち。
※ちなみに今日はギャルゲーの収録です。


「な、何でしょう……?」

そう聞けばにっこりと優しく柔らかく微笑む。
つかつかとその中の一人堀江由衣が近づいてくる。
笑顔がとっても黒いんですけど…。


「しーもの♪」
「は、はい?」
「Trick or Treat♪」
「……え?」

手を出されお馴染みの言葉を言われる。
あー…ハロウィンかぁ…。
でも僕何にもないんですけどー…。
ちらっと見れば彼女らがニヤリと笑った。


「じゃ、悪戯だねー(はあと)」

黒い笑みの共演者の女の子たちがじりじりと寄ってくる。
これは世で言うハーレム状態だが…。
下野は涙を浮かべつつ後ろに下がったが背中が壁に付いた。


「っ!」
「ふふふ…だぁいじょうぶ♪怖くないから」

そう言った彼女の手にはあのひらひらの魔女っ子服。
他の人たちもその服に会う帽子・ブーツ・小道具などを持っている。



「さあ、着替えようね〜〜♪」
「きゃあ下野くんの肌きれーーー!」
「腰細すぎ!羨ましい…」
「あ!ヴィッグも付けちゃえ〜」


っ!!あ、貴方達は女の人なのに!
僕男ですよおおおおお!!
というか〜〜〜〜!!!

「っ〜〜〜何処触ってるんですかぁ〜〜〜〜〜!!!」




Trick or Treat!





「「「「「きゃああ!!かわいいい〜〜〜〜〜!!」」」」」
「何で三十路近い男が魔女っ子なんですか…!」
「いいのよ可愛ければ!!」
「っ〜〜〜!!可愛くないです!!!!」
(((((かわいいいいいいいいいいいいいい!!!)))))
「とりあえず写メね!」
「え!い、嫌…!」

こんな姿を残されたら僕…!!!
こんな時は一つしかない!

に、…逃げろおおおおお!!

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