Clap置き場

□俺の陽だまり
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学パロの番外みたいなものです^^








生徒会長さまの嫉妬







いつものように孝宏の小言から逃げてきて向かう先は愛しの恋人がいる図書室。
真面目な彼はいつも図書室で綺麗に本を直す。
少しでも本を借りる人が多いと嬉しいとはにかんで笑っていたのを覚えている。
彼の努力があったから図書室の利用者も増えた。



教師たちも異様に喜んでいたなぁ。












やばっ、はよ逢いたなってきた…!










笑みを零した顔で彼の場所まで急いだ。






******







図書室に着くと中はやけに静か、疑問に思った鈴村は音を立てないように中に入る。
すると奥の方から声が聞こえる。
だが声の高さ的に下野ではなく鈴村は覗きこむようにその人物を見る。








そこにいたのは鈴村の隣のクラスの男子生徒だった。











(確か女っタラシであんまり評判ようないな…)










何でそんな奴が此処に…?


じっと見ていたらその男の手が何かを撫でているのが見えた。










「っ!」









そこにいたのはまさに鈴村が探していた愛しの恋人の下野紘だった。
下野は本棚に背を預け眠っているようだ。


男はにやにやとうすら笑いを浮かべながら下野のネクタイを緩めようと手を伸ばした。


その男の手が下野に触れる寸前に顔を何かが掠った。
驚いた男は恐る恐る飛んできた物を見た、それはコンクリートの床にはあり得ない光景だった。










そう、シャープペンシルが床に刺さっていたのだ。









「ひいいいいい!!な、何だ!!?」






男は怯えたように悲鳴を上げる。
そして自分の前に影が出来たのを見てゆっくりと顔を上げる。
鈴村の顔を見て、ホッと息を付く。

だが男は気づいていない…顔が笑っているが目が笑っていない鈴村に。












「なぁ、ここで何してん」
「あ、?あー…!俺の弟なんだこいつ!寝てたみたいでさーもう困っ」
「へー、…お前一人っ子なのに弟おるん?」









にっこり笑顔で答えてみれば案の定真っ青な顔になる男。











「確か、ここ二年で何人女変えたっけなぁ?全員の名前言ったろか?…んで女に飽きてその子に手ぇだすん?」
「よ、よく知ってるな、だけどなこいつはそこらへんの女より可愛いからな、少し遊んでや、」











バンっっっ!!







男の真横ギリギリに拳を叩きつける。
鈴村の顔はもう笑って無かった。










「ひっ!!!!」
「…お前運悪いなぁ。まだ女遊びだけだったら何も口出しせえへんかったのに…」








男の胸倉を掴む。
普段の彼からはあり得ないくらいの無表情で低く言い放った。








「下野はなぁ、俺のや。お前が触れていいわけない……」









ぱっと手を離すと悲鳴を上げて図書室から勢いよく飛び出て行った。
倒れている下野に近寄って頬を手で包む。
ホントに寝てるだけ、なんやろ…?
温かい下野を優しく抱きしめると小さく身じろいする。
閉じていた重い瞼が開き俺を見る。












「す、ずむらさ…?」
「下野っ…!」
「どう、して泣いているんですか…、悲しいんですか、」










よかった、ちゃんと俺を見ていてくれる。
流れた涙を下野はそっと拭き取る。
頬に小さくされたキス。








優しく微笑んで笑う彼は俺の太陽。







ずっとずっと俺が守るから…。














心地のいい君の隣りは俺だけのもの

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