D.C.長編小説〜三人の絆〜

□プロローグ
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〜???side〜



昔………昔だが俺がまだ6歳の時




公園の砂場で遊んでいたんだ



俺は一人で遊んでいた。




俺は昔から友達がいなかった。



いなかったというか作らなかったというか一人でいるのが好きだったというか………







いつもこの時間この公園この砂場で遊ぶのが好きだった。







でもあの日…………あの日だけは違った。






???「ねぇねぇ何してるの?」






俺と同い年だろうか……赤い髪の色をした少女が俺に話しかけてきた。






俺「っ!…………」




俺は急に話しかけられて思わず下を向いたまま黙ってしまった。






少女「どうしたの?」





俺「………砂で遊んでいるんだよ……」



俺は小さい声で言った。



少女「じゃあどうして一人で遊んでるの?」





俺「それは…………」






少女「あ!わかった!友達待ってるんでしょ?」






俺「………ないんだ……」







少女「え?」







俺「友達が………いないんだ………」




俺はどうして自分からこんな事を言ったんだろう








少女「え!…………じゃあ………じゃあ私が友達になってあげる。」








少女は笑顔で俺の前に手を差し出す。






俺は嬉しかった。こんな俺に友達になってくれる人がいたなんて………俺は差し出された手を握りながら言った。






俺「俺の………俺の名前は!「○○○行くわよ〜」」








俺が自分の名前を言おうとした瞬間少女の親と思われる人物がやって来た。





少女「あ!お母さん!」






少女はお母さんと言ってその人物の方向に走って行った。









俺「あ………」






少女「お母さんどうしたの?」







母親「どうしたのじゃないでしょ。もう日も暮れたから迎えに来たのよ。」






少女「えぇ〜これから友達と遊ぼうと思ったのに〜」







母親「ダメよ晩ご飯に遅れちゃうでしょ〜」







少女の母親は少女を撫でながら言った。



俺はそれを遠くで見ながら帰ろうとしていた。







少女「っ!ちょっとお母さん待ってて」






彼女はそう言って俺の方へ走って来た。





少女「ゴメンね。私そろそろ時間だから帰るね。」




俺「………ああ」






少女「その代わり明日一緒に遊ぼう」






俺「っ!……ああ!」





少女「じゃあ、お昼にこの場所でね。じゃあね〜」








俺「さようなら」







たまたま帰る方向が逆だったのか俺と少女は別れるように家に帰った。





彼女と別れて10分後、俺は気付いた。





俺「っ!……そういえば明日は引っ越しだったはず………」




そう俺は重大なミスに気付いた。俺は明日引っ越しをする。引っ越しする所は此処より遥かに遠い。






俺「………せっかく友達が出来たのに…………」









 
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