【短編】r
□お題:黒っぽい彼のセリフ
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両想いなのに恋人になりきれない雲獄
1.安心して、邪魔者は消したから
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僕には思いを寄せているひとがいる。
そのひともきっと僕を好きなんだと、なんとなくわかっている。
でも、現状はなんだか踏み出せない、そんな距離感。
僕が思いを寄せる人物ー獄寺隼人は思った以上に奥手で純情な人物で、僕が行動に移さないとこの関係は変わらないと悟ったので、強引にでも行動を起こそうと決心した。
つまり…、草食動物から離して2人きりになればなんとかなるんじゃないかな。
ということだ。
思い立ったが吉日。
早速、朝の服装検査で引っかかったところを
「獄寺隼人。応接室。」
と言って連行した。
「なんなんだよ、テメェーは。いきなり。」
「なんなんだって検査に引っかかったことくらいわかるでしょ。ねぇ、いい加減素直になってよ。」
「は?」
「安心して。だから邪魔者排除したんだから。」
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