【短編】r
□今
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プルルル… プルルル…
あまり生活感がないらしい俺の部屋に響く携帯の着信音。
こんな夜中に電話かけてくるなんて非常識だと思いつつ、もしかしたら10代目からの急用かもしれないと電話にでた。
「…はい。」
しかし、電話から聞こえてきたのは予想と違って
「なんだ。隼人、起きてたの?」
久しぶりに聞いた雲雀の声。
学校祭の準備とかで忙しいみたいで、最近放置されてたから、久しぶりに声が聞けて嬉しいけど、素直になれない。
「起きてたわけねぇだろ。お前がこんな夜中に電話かけてくるから起きたんだよ。」
「ふうん、そう。ねぇ。明日空いてる?」
でも、相変わらず雲雀は自分勝手で
「はぁ?なんなんだよ。急に。」
「いいから。空いてる?」
「空いてるもなにも明日学校だろ。」
「学校以外の予定はあるの?」
「なんだよ。お前に質問責めにあうと調子狂うんだけど…」
「僕の質問に答えてよ。ねぇ、どうなの?」
「…はぁ。」
(雲雀のやつなに言っても自分の質問答えるまで聞かねぇな。)
「特にないけど。」
「そう。じゃあ、明日7時に迎えに行くよ。」
「お、おい。雲雀、なにがあったんだよ急に。」
「?…特になにもないけど。まさか本当にわかってないの?」
「なにが?」
「いや、じゃあ明日ね。」
勝手に電話切られた。
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