【短編】r

□お題:黒っぽい彼のセリフ
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2.どうなるか分かってるよね?



ーーーーーー

「???」

本当に意味がわからないというような顔をして、獄寺隼人が僕の顔を見る。

周りに草食動物がいると、違うとかなんとか言ってホントの気持ちを言わないから配慮したんだけど伝わらなかったみたいだ。

まぁ、いいや。


「獄寺隼人。」
「…なんだよ。」
「服装のことは今はどうでもいい。今日は違うことを伝えるために君とふたりきりになったんだ。」
「どういう、意味、だ?」
「僕は……君が好きだよ」
「え?……おいおい、冗談キツイぜ。」
「なにそれ?冗談なんかじゃないんだけど。」
「じゃあなんだよ。俺を懐柔して言うこと聞かせる作戦か?」
「君こそなに言ってるの?」
「じゃあなんで、んなこと言うんだよ?」
「そんなの本心を言っただけに決まってるでしょ。僕はそんなまわりくどいことしない。」
「ありえねぇ。」
「は?」
「お前が俺に本心でそんなこと言うなんてありえねぇ。」
「そんなこと僕に言うなんて、どうなるかわかってるよね?」


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