九尾の狐。

□旅過。
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ギィイイイイ


「・・・来たか」


一と描かれた大きな扉が開く、


「さぁ!今回の行動についての弁明を貰おうか!
三番隊隊長、市丸ギン!!」
「何ですの?イキナリ呼び出されたか思うたら、こない大袈裟な・・・。ボクなんかの為に揃いも揃って、まぁ・・・・・・でもないか」


隊首室に入り隊長達を見る市丸。


「十三番隊隊長さんがいらっしゃいませんなぁ。どないかされはったんですか?」
「彼は病欠だよ」


市丸の問いに九番隊隊長、東仙 要が答える。


「またですか。そら、お大事に」
「フザケてんなよ。そんな話しに、ここに呼ばれたと思ってんのか?」


更木が口を開く。


「てめぇ。一人で勝手に旅過と遊んできたそうじゃねぇか。
しかも、殺し損ねたってのはどういう訳だ?てめぇ程の奴が旅過の4・5人殺せねぇ訳ね絵だろう」
「あら?死んでへんかってんねや?アレ」
「何!?」
「いやぁ!てっきり死んだ思うててんけどなぁ。ボクの勘もニブったかな?」
「・・・クク・・・」


ヘラヘラと笑う市丸に涅が喉をならす。


「猿芝居はやめたまえヨ。我々隊長クラスが相手の魄動が消えたかどうか察知できないわけないだろ。それとも、それが出来ない程君は油断してたとでも言うのかネ!?」
「・・・始まったよ。バカオヤジ共のバカ喧嘩が・・・」


十番隊隊長、日番谷冬獅郎が呆れる。


「いややなぁ。まるでボクがわざと逃がしたみたいな言い方やんか」
「そう言っているんだヨ」
「うるせぇぞ、涅!今は俺がコイツと喋ってんだ!すっこんでろ!俺に斬られてぇなら話は別だがな!」
「・・・下らぬ」
「やれやれ・・・」
「・・・・・・」
『ふぁ〜っ』


各隊長も呆れかえっていた。


「ぺいっ!」
「「「!!」」」
「やめんかい、みっともない!」


山本が口を開いた。


「更木も涅も下がらっしゃい!
・・・じゃが、まぁ。今ので、おぬしがここへ呼ばれた理由は概ね伝わったかの。今回のおぬしの命令なしの単独行動。そして、標的を取り逃がすという隊長としてあるまじき失態!
それについて、おぬしからの説明を貰おうと思っての!
その為の隊首会じゃ。どうじゃい、何ぞ弁明でもあるかの。市丸や」


威圧感たっぷりの山本に白蘭は袖て口を隠して笑いを堪えた。


「ありません!」
「・・・何じゃと?」


アッサリと帰って来た返事。


「弁明なんてありませんよ。ボクの凡ミス。言い訳のしようもないですわ。
さぁ、どんな罰でも・・・」
「・・・ちょっと待て、市丸・・・」


藍染が一歩前に出た。


『・・・・・・』


ガァン


!!


ガンガンガンガンガン


”緊急警報!!緊急警報!!尸魂界内に侵入者有り!!各隊、守護配置いについて下さい!”


警報が鳴り響く。


「何だと!?侵入者!?まさか・・・例の旅過か!?」


再度繰り返される警報。


「やはり・・・旅過か・・・!?」


ダンッ


「おいっ!?待て剣八!まだ・・・」


隊首室と走って出て行く更木を止める藍染だが・・・。


『いっちゃったねぇ!』
「・・・致し方ないの・・・。隊首会はひとまず解散じゃ!市丸の処置については追って通達する」
『あぁ!白蘭、この旅過騒動が収まるまで護廷隊と行動する事を命じられてるからぁ』
「六番隊かのぉ?」
『うん。六番隊で行動するよ!でも、砕蜂率いる二番隊及び隠密機動に召集されし場合は早急に出向こう』
「両者問題はあるまいな」
「はい」
「はっ!」


白哉と砕蜂は軽く頭を下げる。


「各隊、即時廷内守護配置についてくれい!」


そうして、隊長達は部屋を出て行く。


「随分と都合良く警報が鳴るものだな」
「・・・よう、わかりませんな。言わはってる意味が」
「・・・それで通ると思っているのか?僕をあまり甘く見ないことだ」


市丸と藍染の会話を砕蜂と話をしながら聞いていた白蘭だった。






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