短話
□君の命
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握った手の平、親指と人差し指だけをピンと伸ばし、人差し指はこちらを見つめる少女に向けた。それを向けられたターゲットは不機嫌に眉をしかめる。きっと、人差し指は人に向けちゃいけないんだとか思っているんだろう。
「臨也さん、なんですかそれ。銃のつもり?」
「そ」
「人差し指は人に向けちゃいけないんですよ」
ほらね。
「ばーん」
「やる気のない効果音…」
「ばーん」
「子供ですか」
「駄目か」
「駄目じゃないですけど」
「これじゃ撃ち落とせないな」
「何を…いや、やっぱりいいや」
「聞きかけたんなら最後までいいなよ」
「なんとなく解りましたから」
君の命
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