ヴィルジェン・セウー
□第2話
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私が今まで生きてきたなかでの一番の衝撃だったと思う。
沢田家光に会ったときだった。
会ったときに私へ”好きだ。付き合ってくれ”と抜かしたのだ。
ふざけんなよ。貴様は私に相応しくないんだからな!!
もっとも、私の名前の本当の意味をその時になって気が付いた。
沢田奈々。
まだまだ髪の長いし、幼いから気がつきもしなかったこの容姿。
でも、確かにそれは奈々の・・・私が大好きな物語の主人公である大空の母親の姿だった。
だけど、はじめのうちは本当の沢田奈々という人物が現れるだろうと高をくくっていた。
そうだろう。沢田家光はほとんどというよりも年中家に居ないことが多いのだ。
そんな人物には奈々以外は愛想をつかすはずだ。だいたい私はその傾向があるんだからね。
それに並盛の女帝はこの私だ。
並盛の中に居る人物達は知っているだろう人物だ。はじめは私という人物をボンゴレの礎にするために仕組んだ罠だと思ったが、どうやら違うみたいだ。
高校に入ると同時に今まで居た幼馴染のうち2人とは別の学校に進学したのだ。
やっぱり一回でいいから平凡に句らしかったから。残る1人は今もまだ一般人のくくりにあるといえるアイリだけだった。
高校ともなると並盛から離れて別のところにある学校にだって通うんだから、おかしくないはずだ。
まったく、気にも留めなかった奈々の容姿、一般的な猫用の性格。
それらがすべて沢田奈々の姿だったのだ。
それに気が付いたときにはすぐに家光と付き合った。物語を帰ることをしたくなくて、でも、たまにめんどくさくてアイリに変わってもらったりもしたし、残りの2名と下僕たちの世話でも忙しかったのだ。
家光を殺そうとする綾香に会社を作らせて任せて、
ボンゴレを潰そうとするヒロに組織を作らせて・・・
そちらをちゃんと潰さないように目を光らせて・・・
やることが多くて正直疲れたりもした。
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