希望的読書感想文

【よ】 2件

【夜のピクニック/恩田陸 (よるのぴくにっく)】
★★★★★
言わずもがな。恩田陸さんの本屋大賞受賞作ですよ
映画化もされたようです。

高校最後の行事は、夜通し歩く歩行祭。異母兄弟である融と同じクラスになった貴子は彼との不仲を和解したく、この夜のピクニックにある決め事をして…

いいです
青春、って感じがします。
恩田陸さん初心者の方も、読書初心者の方もお薦め。
お互いに憎み合ってはいないが、仲良くやれそうもない。二人の微妙な関係は複雑で深刻ですが、彼女がそれを打破したいと働きかける場面が好きです

『きっと、このまま卒業して、一生話すこともなかったかもね』


【夜は短し歩けよ乙女/森見登美彦 (よるはみじかしあるけよおとめ)】
★★★★★
抱腹絶倒。こんなにも面白くても小説でいいのか。

後輩である黒髪の乙女に片想いをしてしまった私。天然である彼女はその思い込みの激しさ故に難攻不落。その上彼女は行く先々でトラブルに巻き込まれ、私はいつも脇役扱い。果たして恋は成就するのか……

というお話。
言葉の言い回し、彼女の天然っぷり、主役を食う脇役等、見所たくさん。小説?なにそれ?美味しいの?という方にも優しい良質な作品です。

本屋大賞を次点で逃し、知る人ぞ知る、という感じ(しかしこの前に角川から文庫化された)ですので、ある意味レア物。

とにかく、肩の力を抜いて、笑いながら本を読みたい人、必須です。

『「『偏屈王』の主役を張ってた女優が交代したらしい」
「お、どんな人?べっぴんか?」
「でっかい緋鯉をかついで、達磨の首飾りをつけている」
「……何それ。妖怪?」』



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