希望的読書感想文
【ま】 1件
【真昼の花/角田光代 (まひるのはな)】
★★★★☆
ダメな大人の中篇2作。全く共感出来ないけれど、世の中の大多数を占めているはずの普通の人しかでてきません。
私は放浪している兄を探しすという名目でアジアへ。だが、詐欺にあって海外で一文無しに。
しかし私は国に帰るつもりはなく…
というお話。この主人公の私は身近にいたらイラっとさせられるタイプの女性です。そこがすっごくリアル(笑)
もう一篇の「地上八階の海」の方がまだ好感が持てます。しかし、やはりダメな大人が主人公なので油断は禁物です
とにかく角田さんはストーリーテーリングがすっごく上手いので、つまらなそうなこの二篇をぐいぐい読ませます。
しかも意味深な比喩もあり、じっくり読めば二度美味しい作りになっています
本を読みなれた方にお薦めします。
『私はどこに立っているのか。どの方角を目指しているのか。』
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