希望的読書感想文

【ふ】 2件

【不安な童話/恩田陸 (ふあんなどうわ)】
★★★★☆
怖かったです
恩田さんのジャンルの幅広さには愕然とするばかりです。

鋏で刺し殺される。ある女性画家の遺作展で強烈な既視感に襲われた万由子は、その日を境に段々と女性画家の記憶が広がっていき、彼女の死の真相へ…

女性画家の執念とか、そういう負の感情が滲み出ていて、震えて読みました(笑)
恩田さんにしては珍しく、真相が書いてあるので、比較的ミステリーに近いと思います。ま、デジャビュを受け入れるかどうかが唯一の問題点ですか

『誰も間違えていない。誰も悪いことはしていない。』


【ブレイブ・ストーリー/宮部みゆき (ぶれいぶすとーりー)】
★★★☆☆
名作。映画化もされましたね。
白兎も見ました
でも、星は三つ。

亘は不幸な出来事が続き、父親は家を出て、母親はガスで心中未遂を起こす。意識不明の母親を見て、亘は運命を変える為に美鶴の手引きで幻界・ヴィジョンへ。そこで出会った仲間たちと共に冒険へ…
これくらいがベストでしょうか?書きすぎ?
とにかく、そういう話なんですけど、とにかく長い
量的な長さもありますが、宮部みゆきさんの独特な入り込めなさはファンタジーでも健在。

いや、でも面白いんですよ

世の中の一般的な方は、現実の方が長過ぎと感じる様ですが、白兎は幻界の世界観が、どこか見たことあるような(亘の心が幻界を作っているという設定なのでそれはごく自然なのだが)感じが拭えなくて残念でした。もっとファンタジーなんだから奇抜なアイデアを期待してしまいました。
むしろ現実の方が秀逸(笑)

まあ、期待が大き過ぎたからかもしれませんが
宮部みゆきさんということもあり、星四つの所三つで。

『だって、世界はまだ残っているんだからさ』



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