希望的読書感想文

【は】 2件

【博士の愛した数式/小川洋子 (はかせのあいしたすうしき)】
★★★★★
星五つ。文句なし。
白兎感動しました。

記憶が80分しかもたない数学者の家に家政婦がやってきて、彼の生活は変わっていく…
泣けます。多分。
数式と言葉が織り成す暖かいイメージが全編を通して伝わってきます。

小川洋子さんは心の機微を描くのがとても上手な作家さんです。ですから、他の作品では暗喩が多く使われているのですが、この作品はそうでも無いので、あまり本を読まない方にもお薦めです。

『eのπi乗足す1は0』


【パスティーシュと透明人間/清水義範 (ぱすてぃーしゅととうめいにんげん)】
★★★★☆
パスティーシュ作家、清水義範さんのエッセー集。爆笑です。

文の書き方講座から、日々思った事を書いたりと、笑いと勉強が詰まっている「一粒で二度美味しい」本。

多分、清水さんの考え方や物事の捉え方が素晴らしいからこういう文章が書けるんだろうなあと思いました。
しかしながら、この本、只今絶版となっているらしいので、古本屋で見つけたら可急的速やかに購入される事をお薦めします。

『たとえば、間抜けなカップルがまともな日本語をしゃっきりとしゃべることもできず、幼児のように無意味なことを口走っているCMは、のどかでマイルドな感じでいいぞ、ということになると、CMに出てくるカップルがどれもこれも間抜けになってしまう。
「二キロ太った」
「ぼくのせいじゃないよ」
お前らなんぞ見たくない、である。』



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