Devote

□バレンタインフリー
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2月14日…今ウチはボンゴレ十代目の家に来ています。
  
もう一週間もボンゴレ十代目と一つ屋根の下、二人きりで過ごしてます。
  
でも、ボンゴレ十代目..もとい綱吉が言うにはウチみたいな人をジャポンでは押し掛け女房と言うらしい
  
で…綱吉は何だかそわそわしながら朝早くから家を出たきりなわけで…
  
さぁ、どうしようかな?・・・

  
  
しばらくして、ウチが綱吉の部屋を物色し始めた頃に綱吉が帰って来た。

「ただいまー。」
「って何してんの?!」
  
  
「あぁ、やっと帰って来たか。何って綱吉の部屋を物色してるだけだけど?」
「何かダメな事でもあった?」
  
「いや、全然ないですけど…」
「そういえば、スパナさん。」
  
「ん?どうしたの綱吉?」
  
「今日はなんの日か知ってますか?」
  
「今日?」
「今日って何か特別な日なの?」
  
「今日は日本ではバレンタインデーっていう日で、女の子が男の人にチョコをあげる日なんです。」
「イタリアではそういうのなかったですか?…」
  
  
「うん。なかったね。」

「フランスだったらあったんじゃないかな?」
「そのかわり、チョコじゃなくて、男が女に薔薇を渡すっていう感じだった気が……」
  
  
「えぇ!?そうなんですか!?」
「日本だけなんだ…こういうのやってるの・・」
  
  
ちょっと、新しい事言われたもんだから、綱吉がびっくりしちゃって・・
  
ん?…
  
「そういえば、綱吉は何をさっきから後ろに隠してるんだ?」
  
  
「え?」
「あっ、あぁ。これは……」
  
  
なんか、綱吉が照れながらこっちに何度も目配せして、どうしたんだろう?…
  
  
「あのッ、これ…スパナさんが喜ぶと思って……」
「よかったら、貰って下さい・・・・」
  
  
そう言われて、渡された箱をあけると…
  
  
中には、精巧に作られたまるで本物さながらの、リベットやネジ…
そして、スパナのチョコが、ぎっしりと入っていた・・・
  
「綱吉…」
  
  
嬉しさのあまり…
気付けば・・
只、只、強く…綱吉を強く抱き締めていた
そのせいか、ちょっと綱吉が苦しそうに喘ぐ
  
  
「ちょっ……スパナ…さ…力・・入りすぎ…」
  
「綱吉…ごめん。」

「でも、ウチほんとに嬉しくて…」
  
  
「スパナさん…」
  
そうして、ウチの名前を呼ぶと、綱吉もウチの体に強く抱き付く。
  
「ウチ…こんなに幸せな日は初めてだよ、綱吉。」

「だから、今日からウチだけの綱吉になって?・・・・」
  
綱吉の耳元でそう囁くと、次の瞬間に綱吉は…
ウチと唇を重ねて、離して微笑みながら
  
「俺でよければ貰って下さい…」

といい、頬を赤くしていた。

  
  
今日の様な甘い甘い…
まるでそれはチョコの様に甘い
毎日を綱吉と今日ウチは、始めました。

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