SS

□編集作業
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ヤバイ…
  
どれぐらいヤバイかと言うと、今すぐに死体に成り果てるくらいだ……
  
  
〆切は明日の午後一時…いまから大体二十時間、仕事場に監禁…
もとい、缶詰状態…
「缶詰って比喩じゃなかったんだね……」

  
  
それに早く仕上げないと――
  
  
ピンポーン……

  
「綱吉先生、原稿出来上がりましたか?」

  
「お前なんで、そんな早いんだよ!?あと、4.5時間したら取りに行くって言ってたじゃないか!」

  
「ええ、ですが出来上がった時にすぐにもらえる様にと思いまして、来ちゃいました。」
  
な、なんて事だ――
  
こういう時は基本的に終わった後にやってくるな…
  
「さぁ、早く仕上げないといけませんよ?印刷所の方も待たせてしまっているのですから。」
  
「わかってるよ!!」
――――――
  
  
  
お…終わった……

  
なんとか五時間残せた…
やっと休める…
  
「骸。やっと終わったからチェックして。」
  
「全く…ほんとにやっとですね。」

「うるさいな!でも、ちゃんと〆切は守ってるだろ。」

  
「ええ。ですから、そんな綱吉先生にはごほうびです。」

  
「え?」
  
正に瞬間だった。
気付いた時には骸に後ろから抱き締められ、身動き出来なかった。―――

  
「骸…何してんの?」
「何って、これからごほうびを綱吉先生にしてあげるんですよ?」
  
「この体勢を考えると、どう見ても骸に対してのごほうびだと思うのですが?…」

「その点は、大丈夫ですよ。」
「与えるのも貰うのも、どっちにしろ愛だっていう事は変わりませんから。」

  
「―――ッ!」
  
骸はいつもなんでそんな言葉がサラッと言えるのかが凄い腹立たしい…
けど、そんな所が好きなんだよな…なんやかんやで…

「綱吉先生…」
  
  
  
優しいキスが重なる。  

何度も触れては離れ、口の中に愛が満たされる…

そして、次第にその愛が俺の身体に沿って降下していく。

俺の身体はあっさりと愛に溺れていた…

  
「む、くろ……」


「何ですか?」

「むくろ、好きぃ…大好きなのぉ…」
  

「綱吉、私も大好きです。愛してますよ…」
そう言って、骸は俺の欲望を持って上下に擦り始めた。

「あっ…む、く…ろ」
制御が効かず、溢れでる嬌声に合わせて骸が強く擦り…
  
俺の欲望は骸の手の中で、蜜を吐き出した……
―――――
  
  
  
  
  
「では、また一ヶ月後の次の〆切の時に来ますね。」

「うん、また一ヶ月後ね。」
  

「あ、そうだ。綱吉先生…」
  
  
  
骸は、最後にまた俺の唇を啄んで、仕事場に戻っていった

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