SS

□六道 骸の憂鬱
1ページ/1ページ

「ボンゴレ…」
冬のある日、こたつで暖まりながら考える
  
一週間前、ぼくはあさり学校の級友沢田綱吉に告白した…
「ボンゴレ…いつもあなたが大スキで、あなたしか考えていませんでした……」
  

「ぼくと付き合ってくれませんか?」
  

―――――返ってきた返事は大スキの一言だった

この時にはもう浮かれてしまっていたが、よく冷静になって考えてみれば気付く
確かにボンゴレはぼくの事を大スキだといってくれました…
そう考えているうちに足はボンゴレの家に向かっていた。


「なんで来てしまったんでしょう…」
自問自答を呟きながらチャイムをならす

そう十秒もしないうちにドアからボンゴレが顔をだす

「あれっ、どうしたの骸?珍しいじゃん?」
「ええ…ちょっと」

「まぁ、いいや。上がっていってよ?」
「はい、お邪魔します…。」


ボンゴレの部屋に入ったのは初めてで、新鮮な景色と空気があった。

「部屋に初めて来ましたけど、普通ですね」嘘だ。心にも無いことを言うな。

「散らかってるけど、どっか適当に座ってて。今飲み物適当に持ってくるから。」

「いえ、おかまいなく…それよりボンゴレ…」
「骸?、そんな改まったものじゃなくて、名前で呼んで?」

「ボンゴ…」「綱吉。綱吉でいいから…ね、ちゃんと名前で呼んで?」

「綱吉………君。」
僕はきっと驚きで赤面でもしていたのだろう。
綱吉君が笑いながら、
「なんで赤くなってんの?骸、かわいいね。」
あぁ、そうか…
この笑顔…まるでどんなに暗い夜でも照らしてくれる北極星の様に…
いつも明るい綱吉君に僕は惹かれたのだろう。
明日にはもう憂鬱は晴れている

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ