色の無い微笑み
□†二章 存在という意味†
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教師が予想されていた言葉が皇から出たらしく短く返事を返した。
「あぁ、わかった。」
短い会話は凄く注目されていて皇は居心地の悪さを感じていた。
それを隠そうともせず思いっきり顔に出ていった。
しかし何も言わずに帰宅の用意をし出ていった。
「…あんな人いたんだ。」
その一言でまた教室は蜂の巣をつついたように騒がしくなった。
「そうだよねっ!」
「あんな…影の薄い人がいるなんて。」
「でもっ所謂美形、だよね?普通騒がれそうなのに…?」
「…なんで気がつかなかったんだ?」
本当に不思議そうにしている。
しかし、一人だけこめかみに怒りのマークを浮かべている。
それが誰かは言わずもがなだろう。
「…うるさいっ!授業はじめるぞっ!!」
先生堪忍袋の緒が切れた。が時悪く授業の終わりを告げるチャイムが妙に鳴り響びいた。
「先生、お疲れさま〜。」
数十秒後には生徒がいなくなりがらんとした教室に惚けた様にぼーっとしている人が一人残った。