洋書

□短編
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「バージル〜!お菓子くれないといたずら…ぶっ!」
「ああ、すまん、手が滑った」
「…どう見ても意図的に投げつけられたんだけど!?」
「何か文句でも?仮装代わりに魔人化を使うなと何度言ったら理解できるのだ貴様の脳は?ん?」

「すみません申し訳ありません私が悪うございましたから俺の頭上に振り下ろされてる閻魔刀をどけて頂けないでしょうか…ってさっきからどんどん力入ってるんですけどお兄様!やめてええええ!俺の白刃取りはもう限界よ!!!」

「ふう…」
「ゼハーゼハー(やべえ…ちょっとテンパってたら、花畑に立ってこっちへ手を振ってる父さんと母さんが見えた…)」
「まったく…菓子作りの場へ気安く入るなと言ってあるだろう、せめて手を洗ってからに…って早速何つまんでる愚弟!」
「痛ってえええ!いいじゃねーかよ、味見だ味見…熱っ!」
「冷めてないキャンディを食べればそうなるな。こっちはネロとキリエの分だ、つまむなよ」
「へいへい……あの、俺の分は」
「ついさっき渡しただろう」
「あれは渡したんじゃなくてぶつけ…すみません何でもございません。まいっか、バージル特製、お菓子の詰め合わ…せ………おい」
「何だ」
「どう見ても、そこらのドラッグストアでセールしてるお菓子詰め合わせにしか見えないんだけど?」
「ああ、お前の味覚ならそちらのほうを喜ぶかと思ってな」(真顔)
「……」
「おい、変な顔で泣くな!いい年した男が菓子くらいでみっともない…って…すがりつくな!涙を拭くな!こらー!」
「グスン…(ああ、解ってるよ、解ってるさ…これも俺に配慮したバージルなりの考えなんだよな……。…チクショー!!!)」



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2008/10/22〜31まで使用していた、ハロウィン仕様(のつもり…)な4双子。

ダンテは上品な甘さよりジャンクな甘さが好きそう。
バージルの手作りなら別格なんですが、お兄ちゃんにはいまひとつ、伝わっていなかった模様。





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