洋書

□World Start at Dawn
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依頼の場所に足を踏み入れた時、バージルは既視感を覚えた。

白い壁に囲まれた長い長い廊下。
はめ殺しのように設置された扉。

振り向いた先には、天井までガラス張りの吹き抜け。
格子状の窓枠を、夜の闇と星とうっすら欠けた月が絵画のように覆っている。


だが、既視感に足を止めたのは数瞬。
身にまとう魔力を研ぎ澄まし、バージルは歩みを進める。

あの夢は、“見た”のではなく“見せられた”のだ。
そうであれば、夢を“見せた”相手は、最初からバージルもしくはダンテがここに来ると知っている。
そして、そんなやり方を用いるからには、知能を備えた高位の悪魔であるはずなのだから。

それが挑発なのか、罠の伏線なのかは判らないが、いずれにせよ、相手が挑んできているのを見過ごしにするバージルではない。
ガラス張りのエレベーターに乗り、依頼場所に指定されていた階を押す。
30Fのボタンが点灯し、青い影を収めた透明の箱が上昇を開始した。







World Start at Dawn






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