洋書

□World End Super Nova
4ページ/4ページ



「訳が分からん…」
呆れたように言うと、バージルは愛刀を手にした。
時計を見れば、すでに11時30分を過ぎている。
「頃合いだな。――行ってくる」
「行ってらっしゃい」
にこにこしながら近寄ってくるダンテは、ちょいちょいと自分の頬を指し示す。
バージルは軽くため息をついた。
「いい年をして…」
額へ軽くキスをくれてやると、満足そうに笑って「気をつけてな」と送り出す。
「待ってていいか?」
「休んでいろ」
「待ってるからな」
「……好きにしろ」
もう一度、今度は頬にキスしてやって、バージルは扉を閉めた。

見上げた空には、冴え冴えと皓い、満月に少し足りない月が憩っていた。




前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ