洋書

□World End Super Nova
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部屋を出るとすぐ、コーヒーのよい香りがした。キッチンの灯りはすでに消えているが、香ばしい匂いと暖かさが残る。
事務所の扉を開けると、それはいっそう暖かくバージルを出迎えた。

「お、バージル。起きたのか」

フレンチトーストとスコーンの乗った皿を抱えたダンテが、笑って出迎えた。
「何か腹に入れてけよ。体も温まる」
「ああ」
2人分のコーヒーカップから湯を陶製の器に捨て、手際よくコーヒーを注ぐ。
バージルにはブラックのまま、自分のにはたっぷりミルクと砂糖を入れる。
椅子に腰掛けながら、バージルは皿に盛られた菓子を取り分けた。
「なかなか良く出来てるな」
素直に感心すると、コーヒーを並べるダンテは嬉しそうに笑った。
「だろ?あんたに教わった通り作ってみたからな」
言外にバージルの腕前を称賛しつつ、スコーンを口に放り込んだ。
予想外の熱さに目を白黒させるダンテに微苦笑しつつ、バージルはコーヒーを口にする。
ほどよく蒸らされた風味が旨い。ダンテの淹れるコーヒーは玄人はだしだ。

暖かい夜食と他愛ない会話が、仕事前の神経を程よく宥めてくれる。




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