左右に、続く限りの白い壁 自分の入ってきた白と銀の扉がアクセント。 後ろは、チタンのフレームにガラス張り。 天井まで伸びる、それは夜の星と月と闇の額縁。 WorldEndSuperNova バージルは目を開けた。 カーテンを開けはなった室内には、蒼い闇と月の光。 時計を見る。午後10時。 ゆっくりと起き上がり、椅子にたたまれた服へと手を伸ばす。 黒い薄手のシャツに白いネクタイを締め、青灰色のジャケットを羽織る。 着替えながら、今見た夢を思い出していた。 真っ白な長い廊下、所々にドアがあるけれど開かないような気がした。 そこに立っている。 なぜか判らないが、ひどく寂しい空間だった。 両端には、一面ガラス張りの窓。そこに映る夜空、星の光、他の建物の光――今いる場所も、とても高い建物なのだろう。 目の前に青く輝く光球。 触れたそれは透明な水晶のようで、月長石を透かした青のきらめきを内部から放っている。 それを手に取る。 そして――。 そこで思考を打ち切り、閻魔刀を呼び出すと階下へと降りていった。 |