洋書

□The Sacrifice of Mortal Priestess
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涙も血も、ほとんど同じなんだって。

ただ、ほんの少し役割が異なっただけで、何もかも違って見えてしまう。

真っ赤な血…確かに人の中を流れる血…

そこに透明な涙が少しこぼれて
それがなんだというの…?

真っ赤な揺らめきに飲み込まれて、どこに落ちたか判りはしないのだから








―――スパーダは、本当に正義に目覚めたのだろうか


テメンニグルを生き延びてから、ずっとそのことを考えていた。

悪魔の血の封印に、人間の血の封印。
魔界の全てを封じるためには、特殊な血の封印が確かに必要だったのだろう。
それは、よく解る。
解るのだが……。


―――スパーダは、穢れなき巫女の血を用いるとき、何を考えていたのだろう…?


"巫女の血"は"生きた人間が痛みを伴って流すもの"だと知っていたのだろうか。

あるいは


ただ、"魔界を封じるために不可欠な手段"として捉えていたのだろうか…




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