写本

□水浸く屍
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趙子龍がやってきた。
仕官を望んでいるそうだ。
「君は後悔しないの?」
一応、聞いてみた。
すると、子龍は深く深く嘆息して
「閣下は変わってしまわれた…」
そう、言った。
それから、彼は俺の仲間になった。
嬉しくて仕方がない。
豪胆で忠良、誠実、それでいて沈毅、こんな人が部下に欲しいとは、誰だって思うだろう。
でも、もっと嬉しい理由が別にある。

伯珪が、またひとつ、孤独になった。




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