洋書
□潜む狂気
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時々、恐ろしくなる。
自分は確実に齢を重ねている。
もちろん、彼も年をとらないわけではない。
今のところは…
自分よりはるかに若く、年の離れすぎた兄弟というしかない現状が、ダンテを何より不安にさせる。
もし、バージルが老いることがなければ。
もし、悪魔の血が強まり、不死同然になってしまったとしたら。
そして、自分が死んだ後は…?
だめだ、いけない、と良心らしき声がする。
いつしか想像を振り払えなくなっている自分がいる。
「バージル…」
あんたが欲しくて狂っちまいそうだ
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