書架・二
□真絶
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摺り足のように静かな足音はよく知っている。
いっそういたたまれない気分に追いやられていく。
足音は背後でぴたりと止まり、哀しげな沈黙が落ちた。
「ああ、陛下……」
悲鳴に近い、微かな声が漏れた。
立ち竦む司馬昭を押しのけるように、彼は駆け寄る。
横たえられた遺骸にぬか付く姿は、消え入りそうなほどか細く見えた。
「陛下、わたくしがお側におります……お休みなさいませ…」
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