短編

□無題
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7のSCのような……









伸ばした手は届かずに空を切る

当たり前だ、あの空に輝く星と男の間には気の遠くなるほどの距離が存在しているのだ

見えるのに届かない
気付いてるのに気付いてもらえない

近いようで遠い距離

嗚呼、何と歯痒いことか

まるでそれは独り善がりな片想いのようなもの

男は想い人を想い、一粒の涙を溢す

あの時、止めることが出来たなら

過去を悔いても今更遅い
けれど今の己には悔いるくらいしか出来ない

嗚呼、何と歯がゆいことか

男は悔いた

無知であった己を

男は悔いた

人の愚かさを

男は悔いた



そしてまた、男の頬を一筋の涙が伝う
 

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