短編

□守られるくらいなら死んだほうがマシだ
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2NDに成りかけの4NDです
乙女な4ンテが耐えられる方はどうぞ









伸ばした手は届かなかった


「ダンテッ!!?」


血飛沫が辺りを真っ赤にする
ネロの目の前でダンテは、悪魔に腹を切り裂かれていた
大量の血
赤い血に混じり、紫色の液体が飛ぶ
毒だ
己の血と悪魔の毒で身を濡らしたダンテは力無くその場に倒れ込んだ


「ダンテッ!!」


もう、無我夢中だった
閻魔刀を振りかざし、悪魔を薙ぎ払いながらネロはダンテに駆け寄った


「ダンテッ!!おい、ダンテ!!」

「ネ…ロ……」


いつも余裕気に弧を描いていた口からは信じられないほどか細い声がもれただけだった


「ダンテ!!おい、返事くらいしろよ!!!!」


ネロは目の前の現実が信じられず、必死にダンテの体を揺すっていた
傷は、深い
毒のせいで回復力が弱まっているのか、一向に塞がる気配がない
すると何か言おうとしたのか、ダンテの口からヒュッ…と声に成り損ねた音が聞こえた


「ダンテ!!」


ダンテの青い瞳は黒く濁っていた
焦点の合わない目は、もしかしたら見えていないのかもしれない


「…くそッ!!」


気配を感じて悪態をつく
茂みが、ガサガサッと揺れた
姿を現したのはさっきの悪魔に比べたらどうってことのない数だけの雑魚
けれど雑魚でもこの数は命取りになるかもしれない


(早くしないとおっさんが…ッ!!)


焦りから来る脂汗が頬を伝った
キィキィと音をたてる悪魔に、ネロはブルーローズを撃ち込んだ


―ガンッ!!


「ギャッ!?」


衝撃で一体の悪魔が後ろに仰け反る
ネロは辺りに視線を配りながら言った


「雑魚が…まとめてかかってこいよ!!すぐに終わらせてやる!!」


その瞬間、25体程の悪魔が先陣としてネロに飛びかかってきた






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