短編

□君とのデート
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(君とのデート)




『クラウド、一緒にメシ食い行かないか?』

久々にクラウドにお誘いのメールを出した
最近、任務ばっかでろくに一緒にいられなかったから
OKの返事を貰って、日程決めて、だから今日はすごくわくわくしてたんだ


「あぁ、邪魔してるぞ」
「おい、早く座れ」
「・・・すまん、ザックス」


『何でこの3人が・・・っ!?』

予定していた店にはなぜかセフィロスとジェネシス、しかもアンジールまでいた
そんな、今日のことは秘密に進めてきたっつーのに!!!

「なっなんでいるんだよ!?」

予想外のことに、思わず俺は叫んだ
クラウドなんか、俺の隣で固まってる
周りの客や店員がこっちをちらちら見てるけど、今はそれどころじゃない!
するとセフィロスが笑いながら口を開いた

「俺は地獄耳だからな。邪魔しに来た」

邪魔しに来たって!!?普通自分で言うかよ!

「邪魔しに来たじゃないだろ!!なんだよせっかくクラウドと一緒にメシ食う予定だったのに!てか、ソルジャークラス1stが三人もこんなところにそろってくるなよ!」

固まったままのクラウドの横で俺はひとしきりセフィロスに怒鳴ると、アンジールのほうへ向きなおしキッと睨んだ

「アンジール・・・誰にも言うなって言っただろ!!」

実を言うと、アンジールにだけは伝えてあった
今日だけは任務は入れないでくれ!!と頼み込んだときに
その時は「絶対言わないから、楽しんで来い」って言ってたのに!!!


「すまん、ザックス・・・この二人に黙っていることはできなかった・・・」

がっくりとうなだれながらアンジールが言う
そのアンジールの隣でジェネシスがグラスを片手に言う

「そうアンジールをせめるな、結構強情だったんだぞ?まぁ、結局は折れたがな」

「俺達に隠し事をするなんて無謀なことはないからな」

二人の言葉に俺はそれ以上言葉が出なくなった

『アンジール・・・ごめん・・・!!!』

俺は心の中でひっそりとアンジールに詫びた
この二人に尋問されるなんて、考えただけで寒気がする
でも、まぁセフィロスは分かるとして、何でジェネシスとアンジールまで?

「けどよ、セフィロスはまだしも、何でジェネシスとアンジールまでいるんだよ」

椅子に座りながら俺は二人に聞いた
その際、ずっと固まっていたクラウドを促しながら

「面白そうだったからな。アンジールは最初邪魔をしたくないと言って来ようとしなかったんだが、俺が引きずってきた」

クックと笑いながらジェネシスは言った
更にその方が面白くなるとも付け加えて
ジェネシスの言葉の後、アンジールを見ればアンジールはうなだれながら小さく言った

「・・・すまん」

そう言われてどんどんアンジールがいた堪れなくなってきたから、俺は両手を振りながら

「いい!いいよアンジール!そんな気にしないでくれって!!」

と必死になっていった
すると、俺の服のすそがクイッと引かれた

「ザックス・・・」

クラウドだった
その顔は眉間にしわを寄せていてものすごく機嫌が悪いのが良くわかった
それもそのはずだろう
ソルジャー、しかもクラス1stの中に一人送り込まれるなんてどんな罰ゲームだって話だ

「ゴ・・・ゴメン・・・」

「もう・・・!!!」

『今度はちゃんとしてくれよ』

クラウドはそう俺に耳打ちした
まかせとけ!と俺はテーブルの下で親指を立ててクラウドに見せた
するとクラウドは仕方ないな、というように優しく笑った

fin
 

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