読み物の街

□血縁
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───幼い頃から、人が死ぬところを何度も見た──

「サツキ、ミサキ。」

今、殺した人間の返り血をたくさん浴びた…母親らしい女性が二人の少女の名を呼んだ。

「はい…お母様…」

髪の毛を2つ、前の方で結んだ少女が返事をした。

「貴方達は、そろそろ私を殺して、私の…殺人鬼の跡を継がないとよ?」

「………」

「あ、あのね、お母様っ…」

髪の毛を後ろに1つ結んだ少女が言った。

「私には、出来ないよ…お母様を殺すなんてっ!!」泣き叫びながら、言葉を伝えた。

「でもね、サツキ?今、私を殺さなくても…貴方は、ミサキを殺さなくてはいけない時が来るの。」

「いやだぁぁっ!!」

「…お母様…貴方は、とてもいいお方でした。」

突然、もう1人の少女…ミサキが言った。

「み、ミサキっ!?!?ダメ!!」

「ありがとう…ミサキ…」

ザシュッ!肉体が刃物で斬れる…

「お母様…ごめんなさい…」

前からミサキに刺された母親が、重力に従って後ろに倒れていく…

「お母様っ!?…いやぁぁぁぁぁぁ!!!!」






また、思い出してしまった…あの時の…記憶。何度も消しているのに…


今、私達姉妹は…普通に生活している。

──殺人をしたのに──

普通は…好きです。学校も好きです…。お母様もこれを望んでいたのかもしれません。


そんなある日…

忘れていた悪が吹き出てきた。

「あ、ミサキお姉ちゃんご飯は…?」

「…いらない。それから、今日も遅く帰って来るから…」


最近、ミサキお姉ちゃんが変だ…ご飯を全然食べてないし、家に帰って来る時間も遅くなっている。

「ミサキお姉ちゃんっ!!最近変だよ何かあったの?いじめられているの…!?」

サツキは気付いた時には、叫んでいた。

「あっ…ごめんなさい…そんな事、話すつもりなかったの…ごめんなさい

二人に嫌な空気が流れる
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