キリ番イラスト&小説置き場

□パーティーの買い出し 2000hit記念イラ&短編小説
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パーティ-の買い出し


「じゃあ、時識くんと仁斗くん?お買い物はよろしくお願いしますね。」

「会場作りは、安心して私達に任せてよねッ!」


今は冬休み真っ只中。
だけど、俺達はいつも集まっている教室にいた。

誰が言い出したか忘れたが、クリスマスパーティ-をしようと言う話になったのだ。


もちろん、プレゼントを各自持ってきて、プレゼント交換もする。

俺はなんかやる気が出ないが、あのみつ編み馬鹿は子供のように喜んでいた。


そして、有無を言わせずにさっきの言葉をかけられてスーパーに行くために、道を歩いているのだが…


「…時識、何怒ってんだよ…?」

どう見ても不機嫌らしい時識。俺、何かしたか…??


「……………俺は、」

ん?

「俺は、子供の頃から初等部までの記憶がない。だから…クリスマスとかパーティーとか…よく分からない。」

…あぁ…そういう事だったのか。こいつは、怒ってない。ただ、困惑してただけなんだ。

「…なんだ、そんな事かよ?」


「なっ!人が悩んでいる事にそんな事って言い方はないだろ!?」


顔を真っ赤にして、怒っている時識。…けど、俺は初等部のお前を知っている。
けど、あの時のあいつは、パーティーとかするような人間には…見えなかった。


「…俺は、今のそんなお前で良いと思うけど?」


顔を時識にずいっと近づけて真面目に言った。

そうしたら、さらにあいつは顔を林檎みたいにして、ふいっと顔を俺から背けた。


「う、うるさい!!お前に言った俺が馬鹿だった!!」


ずんずんと道を歩いていくあいつを見て、ぼそっと呟く。


「大丈夫だ。お前には俺達がいる。」



そんな事を言ったのに気付いたのか、時識がキッと俺を睨む。

「早く行くぞ!ことはと理奈に怒られる。」



空からは、天使の羽根のような粉雪がふわふわ舞い落ちる。

「…あぁ。」


俺達は並んで歩いた。
珍しく、無駄話をして笑い合いながら…


 

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