小説「GOTH部。」戯絵集「名前を付ける意味も価値もない。」



「活動内容は主に人助けをすることです。今年の目標は昨年に続き、『死なないこと』。これををモットーに、適当に活動していこうと考えております……。」


この広くて狭い世界にはGOTHと呼ばれる者が存在する。

文化であり、ファッションであり、スタイル。ひとつの存在であるGOTH。

とある本いわく、「GOTHは、GOTHICの略だが、ヨーロッパの建築模式とはあまり関係がない。
人を処刑する道具や拷問の方法を知りたがり、殺人者の心を覗き込む。
そういう人の暗黒部分に惹かれる者――また、常識から臨別した者ともいえる――そういう者を一部の者はGOTHと呼ぶ。」……らしい。

はっきりと明瞭には言い難い存在だが、こちら側かあちら側かと言われればこちら側なのだろう。

そして、俺の通う学校にはそういう者達が集うGOTH部が存在する。俺も部員の一人だ(無理矢理入部させられたのだが)。

アイアンメイデン狂、自傷幸運少女、完璧副部長、引きこもり部長、童話住人ロリータ、無関心不幸少年、武器好き義足乙女、黒焦げ天使を産んだ顧問……

幻想的だけど、どこか悲しく残酷な彼等の世界……貴方はもう、迷い込んでしまっています……

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