07/09の日記

01:55
2week/伊東×土方
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まだスランプです。
伊東×土方のCP以外、色々と未確定
あまり長くなったら途中で一時中断するかも知れません

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何かがすっぽりと抜け落ちた気分だった。
妙な喪失感。
だが、その違和感の謎は掴めない。



「副長、具合はいかがですか?」
体が重い。思考力も遅鈍だ。
風邪でも引いたか、と記憶を辿るが、倦怠感が脳味噌を使う事を拒否するように、一気に無気力に頭も真っ白になった。

「…俺は、どのぐらい寝てた?」
「丸一日と少しです。最近副長、お疲れ気味でしたし、浪士達ともやりあったばかりで、過労で体に来たのかも知れませんよ」

(浪士とやりあった?)
そう言えば、と、俺は思い返す。
確かに攘夷浪士に囲まれて、一人で奴等と渡り合った覚えがある。
――いや、俺一人で……だったか?

ふ、と部屋を見渡してみた。
慣れ親しんだ、自分の部屋だ。

目が覚めたのは、数分程前になる。
ほぼついさっきだ。
ただ、いつもの朝の起床とは状況が異なっていた。
まず一点。
何故か目の前に山崎がいた。
正座の体制で、俺の顔を覗き込んでいた山崎の不安気な顔が、真っ先に視界に飛び込んできた。
そして次の一点。
俺は寝た記憶がない。布団を敷いた記憶もない。
最後に一点。
時刻が、もう朝ではなく正午過ぎ。それも山崎が言うには丸一日眠りに落ちていた点、だ。

(無理が祟った…?)
上官との接待、浪士との激闘。ここ数日の出来事を蘇らせるが、それほど多事多難だった訳でもない。
しかし如何せん、体が気だるいのも事実。
恐らくは山崎の言う通り、知らずの内に、負担をかけていたのだろう。

「山崎、迷惑かけた」
「いえ……、って、副長…!まだ寝てた方が…」
「あん?どうって事ねェよ。丸一日潰れちまったんだ。仕事も山積みだろ」

疲労感ののし掛かる体を起こし、ハンガーにかけてい隊服へと着替えようとすると、案の定の山崎の制止の声。

「山崎、お前も仕事に戻れ」
「俺は今日は休みですよ」

体よく追い払おうとも思ったが、予想外な答えに俺は僅かに目を瞠る。
非番の休日に、わざわざ俺の看病に訪れたと言う。
お人好しか、この男は。

『――山崎君は相当君に惚れているらしい』

背後を振り返る。

「副長?」

俺の行動を不審に感じた山崎が首を傾げるが、こいつと俺以外に室内には誰もいない。

どうしてだろう。



声が、聞こえた気がした――

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