HIKARI 短編集

□2号と遊びましょう
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火神side

授業も終わり、担任に呼ばれた黒子を教室に残し、オレは部活のため部室に向かった




『ん?(あの青い髪は…)』



青い髪をしてるやつなんてオレの知る限りでは2人しかない

ましてや、ここは誠凛だ

そしたら、誠凛の制服を着ている限り遥輝に間違ないだろう

遥輝はカバンを持ったまま部室の前でデカい体を小さくまとめていた




『おい、どーした』

「ん?あぁ、火神か」



覗き込むと、そのには2号がいた




『げっ!2号…!!』




2号はオレを見るなりワンとひと吠えした




『オマエ、アレルギーあんだろ!?2号と何してんだよ!』

「アレルギーあるけど触らなければ大丈夫だし。な?2号」

ワン!



どうやら、2号と遥輝は仲がよさそうだ




「よし!2号おすわり!!」



2号は遥輝の言う通りにおすわりをした

ずいぶんと遥輝にも懐いたもんだ



「じゃあ次は待て、だ」



どこから出したのか遥輝は2号の前にドックフードを置いた

2号は物欲しそうにドックフードを見つめるが手を付けようとしない

いつの間に仕込んだんだ?



「よーし、2号いいぞ」



ずっとその言葉を待ちわびていた2号は遥輝の合図とともにドックフードにかぶりついた



「さぁ、2号!最後だ!!三回まわってー…」

ワン!!

「上出来だ、2号!」

『お手とかおかわりとかはやんねーのか?』

「バカヤロー…オレ2号に触れねーんだって…」

『あ…』



こんな遥輝と2号を見てたらスッカリ忘れていた



「なんならお前がやれば?」

『(こいつ…)』



オレがまだ2号苦手だって、わかってて言いやがったな

ニヤっと笑う顔がさらにオレを逆なでる




「あ、そー言えばまだあったな…」




まだ芸を仕込んでやがるのか?




「2号、GO!!」




遥輝はオレを指差すと2号がオレをめがけて走り出した




『ちょっ!バカっ!!』

「俺着替えてくるから、2号その間火神に遊んでもらえ」

『オレにも着替えさせろー!!』



end
 

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