HIKARI(BASKETBOLL)
□黄瀬涼太
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「海常高校と練習試合!?」
「そっ!」
部員はアゴが外れそうな程に驚いていた
一方、カントクのその目は煌めいていた
「相手にとって不足なし!青峰君の脚も、もう良いみたいだし、一年生もガンガン使ってくよ!」
「不足どころか、すげえ格上じゃねーか…」
「そんなに強いんですか?」
まだ高校のランクを知らない俺たち一年に主将が説明してくれた
「全国クラスの強豪校だよ。I.Hとか毎年フツーに出とる」
サラッと言う主将に対し、驚きを隠せない一年生は驚愕の事実に体を震わせた
「それよりカントク。帰ってきた時言ってたアレ、マジ?」
「アレ?」
『は?火神聞いてなかったのかよ?』
「もちろん!海常は今年”キセキの世代“の一人、黄瀬涼太を獲得したトコよ」
部員の顔付きがガラッと変わった
もちろん話を聞いていなかった火神も、キセキの世代がいると初めて知って顔付きが変わった
「ええっ!?」
「あの!?」
当然の事ながら、帰国子女の俺には、それが誰なのか分からないが、他の部員はその名前を知っているようだった
「しかも黄瀬ってモデルもやってるんじゃなかったか?」
「マジ!?」
「すげー!!」
「カッコよくてバスケ上手いとかヒドくね!?」
「もうアレだな…
妬みしかねえ…」
「ヒクツだな!」
アホな部員に呆れたカントクはその時気付いた
「ちょ…え?何!?なんでこんなにギャラリーできてんの!?」
いつもはむさ苦しいだけの体育館に、たくさんの女子生徒が集まっていた