へ夕利あ
□I love you arther!!
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イギリスいるかい?
あぁ いるよ アメリカ
*
俺の誕生パーティーの途中で
イギリスが抜け出した
気付いたけど
パーティーが終わるまで放置してた
原因も どこにいるかも
俺には解ってたからね!!
パーティーが終わって目的地に行って
扉越しに声を掛けたら
案の定そこにいたし
開けて見付けた姿は弱々しかった
*
パーティーは終わったよ。折角開いたって言うのに。
だから邪魔んなんねぇようにここにいただろうが。
あぁ なるほど 君 酔うと酷いからね。
...うるせ...。...なぁ アメリカ。
なんだい?
お前 "今日"の電話 覚えてるか?
君は馬鹿か?"今日"は電話してないじゃないか。
*
なんて軽口を叩きながらも
俺はちゃんと気付いてた。
多分イギリスも
それに気付いたんじゃないかと思う。
顔を 綻ばせたから。
まるで あの頃のように。
*
あの頃の俺は 本当に非力で。
今考えると悔しい事に
イギリスに守られてた。
何日も何日も音沙汰がなくて
やっと入ってきたあの電話。
電話越しにきいた声は
疲れ切って掠れてて
耳にした途端 泣くかと思った。
ねぇ イギリス。
君には皮肉な話かもしれないけど
俺はあの電話で独立を決めたんだよ
大好きな君に
(あの頃は今とは違う感情だったけど)
俺の為に傷付いて欲しくなかったから
守って貰うんじゃなく
あくまでも対等な国でいたいって
心の底から思ったから
*
...アメリカ?
*
そう言えばあの日から
一度もイギリスを名前で呼んでない
あれの次に会った時に
俺が"イギリス"って言ったら
君が"アメリカ"って返したから
...久し振りに
名前で呼んでみても良いかもしれない
*
ルフレッド
ア
ーサー
*
............
まさか
君まで同じ事を考えてたなんてね
君の顔は
面白いくらいにポカンとしてたし
君の目に映った俺も
同じような顔をしていた
言い出したのが一緒なら
笑い出すのも一緒で
一頻り笑ったあと
先に口を開いたのは向こうだった
*
Happy birthday to Alfred
あ りがとう アーサー
*
咄嗟にお礼が口を突いて出たけど
多分変な顔をしていると思う
彼に誕生日を祝われた事なんて
一度もなかったから
...不意打ちは 反則だよ...
もうどうでも良くなったから
俺も不意打ちを掛けてみよう
良いかい よく 聴いて
きっと真っ赤になるだろうから
*
I love you Arthur !!
終