へ夕利あ
□Happy birthday alfred!!
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*Happy Birthday to Alfred !!*
――俺は今 夢を視てるんだと思う
でなきゃ この声を 聴く訳ないから
俺の声も 些か若い気がする
例えそれが 電話越しのものでも――
*
久し振りだな 元気にしてたか アル。
.....してない。
えっどうした 誰かに襲われたかっ
...違っ...アーサーがっこない から
うん...そっか。悪いな アル。
*
これはきっと 多方面からアメリカに
ちょっかいを掛けられていて
守る為に忙しくしていた頃だ
なかなか会いに行けなくて
やっとの思いで入れた電話
俺にとっては 声を聴くだけでも
ずっと癒された...
*
ねぇ アーサー...
ん?
...怪我とか...してない?
......
帰って 来るよね?
勿論
*
今でも鮮明に思い出せる程に
傷付いていた躯では
一度頷く事はできなかったけど
2つ目の問い掛けには jaと
すぐに応えられた
他でもない俺自身が
それを望んでいたのだから
そう言えば この電話をしたのも
"今日"だったのかもしれない
数える事さえ億劫な
遙かに長い 遠い"今日"
*
Knocknock
イギリス いるかい?
...あぁ いるよ アメリカ
*
俺達はもう 互いを名前で呼ばない
何故そうなったかなんて解らないけど
あの日からの 暗黙のルール
呑気にHEROについて喋ってるコイツは
少しはあの頃を覚えているんだろうか
自分だけ覚えてるのも癪だから
手始めに 今思い出した電話の事を
訊いてやろうと 思う
終