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□カンシャの日
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「ねぇ、ネムリン。今日がなんの日かわかる?」
 
 ある晴れた日。いつもと変わらない様子のテーブルで、愛用のカップに紅茶を注ぎながら、帽子屋は言った。
 
「…もち、ろん……。…そのため…に、早起き…した…。」
 
 ネムリンことネムリネズミが言った早起き。現在の時刻はもう少しで12時だ。
 いつもならやや呆れる帽子屋だが(表情はわからないが)、今日の催しを考えると、自然と表情が緩む。
 
「なんてったって会場はここだからね。俺と、ネムリンと、アリスで…。まあ、猫がついてきたとしても4人で、パーティーしよう!」
 
「…おー…むにゃむにゃ…。」
 
 さっき早起き、と言ったネムリネズミがまた眠りにつく。
 今度こそ帽子屋は呆れるのだった。
 
 
 
 
「…割れてもいいように食器もたくさん用意したし…、お菓子もあるし…よし、できたっ。」
 
 12時になり、お昼を食べ、帽子屋は言った。
 言った通り、テーブルの上にはこれでもか、という程食器がのっていた。
 
「あーあ、まだお茶会まで3時間ぐらいあるや…。何しようかなぁ…。」
 
 ふとネムリネズミを見ると、ぐっすり寝ている。
 そんなネムリネズミを見て、帽子屋は欠伸を一つすると、自分も目を瞑った。
 
 
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