忍たまテキスト2

□修行
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「ただいまー。あー腹減ったー」
「お、おかえり。鍋できてるぞ」
「うんまそー!いっただっきまーす!」
「今日のバイトはどうだった?」
「あ、うん。案外すぐ片付いたよ。荷物運びだったんだけどさ、道中お坊さん達が滝に打たれて修行してるの見たよ」
「へぇ。滝だなんてずいぶん山奥へ行ったなあ」
「うん…。もう水も冷たい時期なのにお坊さん達ずっとお経唱えながら滝で修行してんの。よくやるよねえ」
「まあ、彼らはそういう厳しい修行をして人格を高めて仏様に近づくのが目的だからなぁ。その為なら滝に打たれる事も辛くないんだろう」
「じゃあ、神様に近づくには厳しい修行しなくちゃいけないの?」
「そんなことはない。それじゃあきり丸だって毎日座禅を組んで滝に打たれて写経しなければならないぞ」
「うへぇ!嫌だよそんなの!でも…やっぱり厳しい修行しないと天国へ行けないっていうじゃん?」
「そんな事言ったらお前や俺だって、忍術学園の殆どが昇天できないぞ」
「そりゃそうだけど、楽しちゃいけないって…」
「怠けて自分で道を切り開こうとしなければ、それ相応のものしか与えられない。他人に与えなければ得られないからな。だが、怠けるのはよくないだろうが決して楽してはいけないという事と違うぞ、きり丸」
「え、そうなの?」
「この世に生まれたからには存分に楽しんでいいんだ。無理してやりたくない事をして自分を苦しめて生きるより、存分に楽しまなければもったいないだろう」
「もったいないのは嫌だなぁ。確かに、もっと小銭を集めて楽しい気持ちになりたい!」
「お前は結局そこか…。だからな、話をさっきの修行僧に戻すが、彼らも結局は皆が理解できないかもしれないが、仏様に近づける事がとても嬉しくて楽しくて頑張って滝に打たれているんだ」
「そういうもんなの?」
「そういうもんだ」
「じゃあ、楽しい事してても昇天できる?」
「できるさ。簡単さ。お前が小銭を拾えるのも、こうやって飯にありつけるのも、お前がお前を大切にしている証拠であり、自分を喜ばせてあげている証拠だ」
「…そっか、別に大それた修行とか必要ないんだ」
「そうだ。できることをやればいい。自分の心が強く願う事を叶えてやればいいんだ」
「なぁんだ。簡単だね」
「難しく考えるから難しいんだ」
「でも、先生の授業は教え方が悪いのか難しいよね…いでぇええ!」
「だーかーらー!一言多いんだよお前は!ほら食え!」

つい話に夢中になりすぎて、鍋の底におこげができるほどだった。
おこげはいつもよりおいしく感じられた。










…………………………………
あの、別に自分、宗教と全く関係ないですから。無信ですから。
神様=宗教関係ないですから。

いつの間にか土井先生ときりちゃんの神様講座が続いてますが…なんだこれ。
まぁ、でも今はやりの変な宗教とか変な団体さんの考えとか世間の間違った見解を払拭できたらいいなと思います。

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