忍たまテキスト2

□寄道
1ページ/1ページ

ぼく、善法寺伊作。
元忍たま。
今は医者のたまごで「いしゃたま」。
恩師の伝でお寺に入って勉強の毎日を送ってるよ。
まだまだ修行中の身だけど、一日でも早くお医者さんになることが夢なんだ。

…なんだけど…

「伊作、茶」
彼は食満留三郎。
元忍たま、僕とおんなじ教室だったんだ。
学園では「ぶとうは」って呼ばれていて一目置かれていたよ。
強くて頼りがいがある兄貴肌なんだ。

「茶ーだせー」
彼は七松小平太。
元忍たま、お隣の教室のろ組。
学園一の体力の持ち主で、森も崖も川もいけいけどんどん乗り越えてしまう「つわもの」。
そして誰にでも分け隔てなく接する心の広さをもっているよ。

「…茶」
彼は中在家長次。
元忍たま、小平太とおんなじろ組。
無口でしゃべる声はとても小さいけど、心はとっても優しいんだ。
天然石のように繊細で清らかな心を持っているよ。

「早く茶だせ」
彼は潮江文次郎。
元忍たま、お隣のお隣のい組。
自分に厳しく他人にも厳しい、毎日ギンギンしている熱血漢。
行動も早くて責任感も強い、皆のまとめ役なんだ。

「茶はないのか」
彼は立花仙蔵。
元忍たま、文次郎と同じ教室のい組。
文武両道、才色兼備、冷静沈着、学園一の切れ者って言われていたよ。
火薬については特に詳しくて、女装も完璧にこなしちゃう。

そんなバラエティに富んだ仲間達が
今、お寺に押し掛けてるんだけど…

「ねえ」
「ん?」
「どした?」
「…」
「何だ」
「用件は手短かにな」
「…何で学園卒業してから毎日ここにくるの」
「休みに来ちゃ駄目なのか」
「わたしはのどがかわいたからきた」
「…任務の前の休息」
「わざわざお前の実験体になってやろうってんだからありがたく思え」
「遠征に赴くにあたり薬をもらいに来ただけだ」
…こいつら…!
「あいにくだけど今日はお茶もお茶菓子も出ません!僕はこれから薬草の調達に行ってくるから!お師さんの邪魔するなよ!」
大声で怒鳴ると僕は連中を置いて早々に寺を出て行った。

ぞろぞろぞろぞろ

「だー!ついてくるな!!」
「いや、俺の帰り道こっちだから」
「わたしもこっちが任務先だから」
「…この先で任務の打ち合わせ…」
「仕方ねえだろ、学園はこっちなんだからよ」
「奇遇だな。私もこっちで仲間と待ち合わせしているところだ」
「はぁ…もう勝手にしてよ…僕はここで薬草摘んでるから」

むしりむしりむしり

「伊作ー、これも薬草かー?」
「いさっくん、これうまそうだぞ!」
「…伊作、葛根みつけた…」
「おい伊作、なんか変な根っこ生えてるけどこれ薬か?」
「伊作、これらを煎じて薬にしてくれ」
「……………」

「「「「「伊作ー(ぼそ)」」」」」






拝啓、新野先生。
ぼくはいつになったら独り立ちできるのでしょうか










………………………………
いいじゃんみんないてくれて(軽)
自分なりの「伊作愛され」をかいてみました。
なんかウザイ←感想

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ