忍たまテキスト1

□奉仕
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**奉仕-文次郎**


戦にて。
は組に続いてい組が参戦するも、敵の集中砲火を受け圧倒的に不利な状況下に陥った。
戦火をかいくぐって救護班が到着した。
その中に、何故かあいつもいた。
あいつは太い木の枝に自分の折れた足と腕を包帯で括りつけてやってきた。

…何故来た…

俺は怒鳴った。

「怪我人が何やっている!とっとと帰れ!」
「僕にも手伝わせてくれ!頼む!」

頼むと言いながらも許可を得ないまま、それが使命とばかりに怪我人の救護にかかる。

「誰が手出しして良いと言った!」
「じゃあ何もしないでこの惨状を見ていろと?!冗談じゃない!」
噛み付いて離れないこいつに、一番辛辣な一言を浴びせた。


「てめぇの怪我もろくに治せねえ奴に人を救う資格はねえ!!お前は委員長失格だ!!」




背中越しに痛い程伝わる奴の視線。


許せ。
分かってくれ、否お前は知らねばならない。






自分より重い傷を負った者に助けられる事が、身を引き裂かれる程辛い事を。








俺はそんなお前を見ていられる程、人間出来てねえんだよ。










…………………………
助けたいのに助けられない方が悔しい。
文次郎ごめん、どちらかっつーと自分伊作派だわ。
いさっくん、自分大事にしてないわけじゃないよ、ただ困ってる人がいたら体が勝手に動いちゃうだけなんだよ。
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