仙子ちゃんと伊作子ちゃん話其の2
□どうすればいいかわかんない
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仙子と喧嘩した。
初めて。
私のわがままのせいなんだけど、きっと日頃からの不満が爆発しちゃったんだろう、突然怒鳴られた。
私が素直に謝れば拗れることはなかったのに、つい食ってかかっちゃって。
どうして可愛くない事言っちゃったんだろう。
ずっとこのままだったらどうしよう…
もう何でもいいから早く仲直りしたいよ…!
心臓にひびが入りそうで苦しいよ…!
仙子…仙子!
悲しすきておかしくなりそうだったから、屋上へ逃げ込んだ。
仙子はいない、いるはずない。
喧嘩してからずっと私を避けてる。
私が行くところには絶対足を踏み入れなくなったし、教室では顔をあわせようともしない。
部活と委員会に入り浸り。
あそこにいられると部外者の私が立ち入れないの知ってるから、そこに閉じ籠ったっきり戻らない。
話し合う余地すらない。
私と仲直りする気なんて全然ないんだ。
そう思ったら目頭が熱くなった。
たった一度きりの喧嘩が修復できない位ぐちゃぐちゃになってしまうなんて。
どうしよう
涙 とまんない
いいや、どうせ一人だ。
このまま泣いて
「先約か?」
え?
声のした方を見ると、食満くんが屋上入口に立っていた。