庭球
□彼氏自慢
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「「…あ」」
待ち合わせをしていた公園で、偶然はち合わせた。
「テメェは…青学の菊丸じゃねぇか」
「お前は…氷帝の猿山の大将の跡部!」
菊丸は指を跡部に突きつけながら言った。
「てめぇ…一言多いんだよ」
「え?あ、ごめんごめん。おチビがよく言ってるもんだから」
(あの一年坊主…俺様の事何て言ってやがんだ?)
そんな疑問が跡部の頭に浮かんだ。
「そーいえば…跡部は何でこんなとこにいんのさ?!」
「それはこっちの台詞だ。…チッ…今日は侑士とデートなのに、嫌なもんに会っちまったぜ」
「こっちだって大石とデートだもん!」
菊丸は頬を膨らまして対抗する。
「…ハッ、あの変な髪型の奴か?」
跡部は菊丸を見下すような視線を向けた。
「侑士の方が断然格好いいぜ?アーン?」
「にゃにおう?!大石の方が格好いいし!」
「侑士の方が格好いいに決まってんだろ?」
「大石の方が格好いいに決まってんだから!」
「フン、どうだかな」
跡部はただ薄く笑っている。
それを見た菊丸は、ムッとした顔になると、早口でまくし立てた。
「大石なんてな、学年トップの成績で、保健委員長なのに学級委員やってて、後輩に人気があって、誰にでも優しくて、どんな仕事も引き受けるんだぞ!」
それを聞いた跡部も負けじと早口でまくし立てた。
「ゆ、侑士だってな、眼鏡を外すとすっげえ格好良くて、成績も学年トップのこの俺様の次で、氷帝の天才で、女にすっげえもてて、丸眼鏡が似合ってて、千の技を持ってて、それに本当は優しいんだぜ!」
「優しいのって跡部にだけじゃないのー?」
「誰にでも笑顔ふりまいてる奴よりいいだろ!?」
どうだかねー、と言って菊丸はふふん、と鼻を鳴らした。
それにムッとした跡部は言った。
「こっちなんて毎日10回くらいキスしてるぜ?」
「へーこっちは20回くらいキスしてるしぃ?」
「侑士なんてなぁ、毎日送り迎えしてくれんだよ!」
「大石もねぇ、毎日毎日送り迎えしてくれるよ!」
2人は公園の前で暫く睨み合った。
そして同時に口を聞いた。
「忍足なんてな、最中の時なんかすっげぇ色っぽくて、ヤバいんだぜ!それにすっげぇ気持ち良くしてくれるしな!!」
「大石なんて、最中の時でも優しいんだよ!それにすっごく気持ち良くしてくれるしね!!」
「最中の時でも優しいって、手抜いてんじゃねーの?」
「ちっがうもん!俺の事を気遣ってくれるんだもん!!」
「侑士だって優しいぜ?次の日立てなくならないようにって学校がある時は1回までとか我慢してくれんだぜ!」
「大石も次の日の事を考えて回数考えてくれるし、腰が痛い時はすっごく心配してくれるんだよ!」
「侑士なんてな、俺の感じるところ全て知り尽くしてるんだぜ!」
「大石もね、俺が知らないところまで知り尽くしてるんだよ!」
「そっちは何かプールで本番とかやってそうだよな。相手が水泳キャップマニアだからか?」
「そっちこそ何かコスプレでやってそうだよね。相手が幼女好きだから?」
「侑士なんてな、いつも前立腺刺激しまくりなんだよ!!」
「大石なんてね、いつも奥まで突きまくりなんだよ!!」
何だかすごいことになってきている。
もうここに書けないくらいにあれな内容の口論(彼氏自慢)をしていた。
一方、2人の想い人は…
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