庭球

□instinctive love
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「景ちゃぁ〜んvV」


俺の名前を呼ぶ、間抜けな声。

それと同時に向こうから駆け寄ってくる、眼鏡。


「こんなところで会えるなんて思わへんかったわぁ〜」

こんなところって…ここは3-Aの教室の前なんだが…

「やっぱ運命!?俺と景ちゃんは赤い糸で結ばれてるんやな!vV」

「…」

一発殴りたい衝動を抑え込み、無視をする。

「何や景ちゃん!無視なん!?侑ちゃん泣いてまうで!!(死)」





つくづく思う、何で俺はこんなやつのことを想っているのだろうか、と。


「黙れ気持ち悪い呼び方するなきもいここは廊下だ近寄るな」

「狽サない言わんくてもええやん!(ガーン)」


溜息をついて、跡部は忍足に軽く目配せした。
廊下に、氷帝で全てにおいてNo.1の俺(自分で言うな)と、No.2くらいにモテてんじゃね?って感じの忍足が2人でいるのだ、流石に目立つ。
それに、さっきと比べて周りがやけに騒がしくなってきていた。


「ちっ…」

それを理解したらしい忍足は、普段の顔に戻ると舌打ちをして、跡部に耳打ちした。

「   」


そして、俺の顔色が赤く変化するのを楽しそうに見てから、行ってしまった。
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