Novel

□やる事をやらないと…
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―ボンゴレ本部、執務室


「はぁ〜、何でこんな事になったのかなぁ」


半ば諦め気味で綱吉が見つめる先には、本来ならここにはいるはずのない人物達が争っていた


「クフフ、いい加減ここから消えたらどうですか?しつこい男は見苦しいですよ」


「面白いこと言うね、骸君は。でも、君の方がしつこいんじゃない?精神世界まで追いかけて綱吉君のストーカーかい?」


目の前で言い争っているのは自分の霧の守護者である南国な果物を思い出させる髪型をした六道骸で、今はクロームと一緒に任務へ行っているはずなのだが…


「ストーカーなんかじゃありません!僕はただ貴方のような変人が綱吉君の夢を荒らしにこないか見守ってるだけです!」


「それをストーカーって言うんだよ!安心しなよ、君が見守らなくても、僕が綱吉君を君みたいな奴から守るからさ」



そして、それに対峙しているのは敵対しているはずのミルフィオーレのボス、白蘭だった。



…あっ、あれ大事な書類なのにな〜
あー、あれはリボーンのお気に入りのカップだ…


破れ散る重要書類や音を立てて壊れる値段のつけられないような高級食器達。
言い争いが激しくなっていくに連れ、部屋の状況が大惨事になっているのに綱吉は意識を明後日の方へと飛ばした。


なぜ、こんな現状になったかと言うとそれはおよそ1時間前にさかのぼる。



綱吉がいつも通り、書類に目を通しているときだった。
急に嫌な予感がした綱吉が扉の方へ向くと同時に豪快に扉が開き、そこに白蘭がいて何ごともなく入ってきたのだ。
厳重な警備とセキュリティの中をどうやって掻い潜ってきたか謎だが、とにかく勝手に現れた白蘭は堂々とくつろぎ、自分に対してやたら愛の言葉を投げ掛けていた所に骸が現れ、今に至るのだった



「ねぇ、綱吉君はこんな電波なパイナップルより僕の方が好きだよね?」


「何言ってるんですか、エセビジュアルが!綱吉君は完璧な僕の方がいいに決まってます。そうですよね、綱吉君?」


「はっ?えっ、えっと、」

急に話を振られ、意識を飛ばしていた綱吉は反応に困ってしまう


「何いっちゃってんの、骸君。綱吉君はね、僕のお嫁さんなんだよ」


「クハッ!ついに頭がおかしくなりましたか?綱吉君は僕の為に生まれてきたんですよ」


「「綱吉君、こいつじゃなくて僕が好きだよね/ですよね?」」


2人に詰め寄られ、綱吉がどうしようかと困り果てたときだった。


執務室の重厚な扉が勢いよく開いた
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