Novel

□夏の暑さと初めての恋
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「外暑かった〜」


「ハハ、確かにあっちぃな。ツナ、今飲みもんもってくるから座って待っててくれよ」


山本の言葉に甘えて、腰を下ろす。
日差しが強いこの夏、気温も高く気だるい外と違って、部屋の中はクーラーが効いていて、とても涼しく感じる。


「ツナ、待たせたな麦茶持ってきたぜ」


「ありがとう、山本」


山本が持ってきてくれた、氷いっぱいの冷えた麦茶を一口含んで、ホッと息を吐く。


「はぁ、生き返る…。外暑くてさ、喉渇いちゃうんだよね」


「まぁ、外はかなり暑いしな。お代わりはまだあるからなくなったら注いでやるよ」


綱吉の正面に座った山本は、そう言うと麦茶を少し飲んでからコップを置き、夏休みに出された課題を広げる。


「ツナ、どれからやる?」

「う〜ん、数学は獄寺君が来たらにするから、先に国語は?」


「そうだな、数学は獄寺が来ねぇとわからないしな。先に国語やっか」


今日は夏休みの課題を山本の家に集まってやろうということになったのだが、獄寺が急に予定が入った為、遅れて来ることになったのだ。
数学は獄寺に教えてもらうことになっていたので、必然的に数学は後になる。
英語もわからない所は獄寺が教えてくれることになっているので、とりあえず自分たちでできる国語から手をつけることにした。


「う〜んと、あれ?山本、この漢字って何て読むの?」


「あぁ、それは確か…」


二人で互いにわからない所を聞き合いながら、少しずつながら宿題を進めていく。
つまづきながらだが、ある程度終わらせたところで少し休憩することにした。


「ふぅ、やっとここまで終わった」


「本当だな、少し休憩にしようぜ」


「そうだね、そういえば山本。明日は部活だっけ?」

野球部のエースである山本は、もうすぐ夏の大会も近いとあって明日から大会まで部活があるのだ。


「あぁ、そうだぜ。ツナは大会に見に来てくれるんだよな?」


「もちろんだよ、山本の晴舞台だもん」


「そっか、ありがとな」


綱吉が来てくれることに嬉しそうに笑う山本に綱吉もつられて笑う。

山本にとって綱吉が応援に来るということは何よりもエネルギーになることを自覚している。

最近、やっと告白して恋人になったばかりの綱吉が自分を応援してくれるなら、山本は相手に負ける気がしないからだ。


まあ、山本と綱吉が付き合い始めたのを周りは知らないが…
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