長編T
□神様なんて
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「土方さんっ!」
隙を見て斬られそうになった土方を間一髪、沖田は刀で護る。
「邪魔だ…」
「そりゃこっちの台詞でィ…」
刀が何度も触れては離れる繰り返し…
銀時はただ見ている事しか出来ない。
「ゃっ…だ、もぅっ…高杉、っ…お、願っ…離し、て…っ…止めさせてっ…」
涙が溢れて来る。
震えが止まらない。
ただ懇願した。
ただ、
下りて来たのは冷たい瞳で。
「白夜叉も落ちたな…」
そう高杉が吐いた瞬間、
男がこちらを見た。
ぞくり、と。
背筋に何かが透き通る。
「…………白夜叉じゃない…」
その目は狂気。
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